一次運動野の機能について!!運動麻痺に関わるホムンクルスという体部位局在とは?

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一次運動野の機能について!!運動麻痺に関わるホムンクルスという体部位局在とは?

こんにちはリハビリアイデア(@rehaidea)です。

脳卒中患者さんの問題点において、セラピストが難渋するのが運動麻痺といった症状ではないでしょうか?

そして、その運動麻痺を司る場所として大事になってくるのが、大脳皮質にある一次運動野の機能だと思います。

一次運動野の機能は?と問われると運動麻痺といった事が真っ先に頭に浮かぶと思うのですが、

そのメカニズムは?と問われると中々細かくは理解できていないセラピストも多いのではないでしょうか?

今回は、人の運動をコントロールする上で、最も大事な一次運動野について、その基礎的な内容についてまとめてみます。

一次運動野の位置

まずは一次運動野の基本的な位置関係からみていきましょう。

リハアイデア

脳を横からみた場合、だいたい脳の中央部(大脳皮質にあるしわの中心部である中心溝)の前方部分にあたります。

脳を上からみた場合(脳をCT画像などでみた場合)に逆Ω(ひらがなのひの時にあたる部分)を呈する場所中心溝ととらえられ、その前にある領域が一次運動野になります。

一次運動野の同定はこちら!

脳画像から一次運動野を探す!!誰でもわかる中心溝の簡単な見つけ方とは?

2017.08.03
じゃあ、一次運動野は脳の大脳皮質領域のどこにあたると思う?

リハアイデア

大脳皮質には脳の区域を分けるための溝が多数存在し、それに応じて大きな4つの領域(前頭葉・頭頂葉・側頭葉・後頭葉)に分けられています。
そして、この一次運動野が存在する領域は、前方の前頭葉の領域にあたります。

一次運動野の機能

一次運動野はブロードマンのエリアでいうと4野という部分にあたります。

サトシ

よく大脳皮質は〇野って言い方をしますが、あれってそもそも何なんですか?
一番イメージしやすいのは脳の番地みたいなものとして捉えてもらう方が良いかもね!

リハアイデア

細かくいうと、これらの機能の違いは神経細胞の情報処理特性と関係しているとされています。

もう少し簡単にすると、地図帳を思い浮かべてみてください。

地図帳の中で番地が違えば、住んでいる人ももちろん違うよね。

リハアイデア

脳もそれは一緒なのです。

つまり、〇野と△野と番地が違えば、それぞれの機能も異なるんだよ。

リハアイデア

じゃあ、4野はどういった情報処理をしているかってことになるのですが、4野である一次運動野からは主に運動の出力情報が出されています。

サトシ

なるほど、4野という番地には運動をする人がいるってイメージしたら良いですね。

そこで、脳の機能を考える時に重要なのが、まずは灰白質、白質の関係性を知ることになります。

MEMO
  • 灰白質・・・核といわれる神経細胞が集まった場所となり、大脳皮質はそれぞれに〇野といった機能を持ち合わせている
  • 白質・・・・〇野と〇野を繋ぐような神経線維の部分にあたり、この神経線維に沿って情報が流れていく
例えるなら、灰白質が『駅』の機能を持ち合わせ、白質が『線路』の役割を示すようなイメージです。

リハアイデア

では、これらが脳の部位のどこにあたるかというと、

脳で駅と線路を考える
  • 灰白質・・・一次運動野
  • 白質・・・皮質脊髄路

になります。

一次運動野は灰白質の部分として、運動に関わる領域としては一番有名な場所です。

我々が運動するときに必要な指令はこの一次運動野が出発地点(駅)の役割をし、ここから脊髄を介して筋肉に指令がいくことで我々は自由に手足を動かすことが可能になるとされています。

一次運動野のホムンクルスとは?

では、この一次運動野をもう少し細かく見ていくよ。

リハアイデア

一次運動野には小人が住んでいると言われています。

サトシ

えっ、小人ってどういことですか?

この一次運動野には、手を動かす部分や足を動かす部分などといったように、運動に必要な体の部位の情報がある程度並んでいます。

それを『ホムンクルス』といい、別名『脳の中の小人』と呼んでいます。

ホムンクルスとは

では、実際どんなものか見ていきましょう。

皆さんも一度は目にしたのではないでしょうか?

頭と手がでかくて、体と足が極端に小さい小人を!!

ここで見てほしいこととは、手と顔の領域を占める割合が大きいということなのです。

特に我々人間は手で物を操作したり、表情を巧みに使って意思伝達したりと、かなり大事な機能を手と顔に持ち合わせていると言われています(サルなんかの動物も比較的器用と言われますが、人間ほど器用には動かせません)。

なので、この一次運動野に障害がみられると、手や顔面の領域に強い麻痺がでることがみられるのは、それだけ脳の一次運動野を占める割合が多いからなのです。

それにより、手の回復にはかなりの時間を要するとされています。

サトシ

確かに、運動麻痺の方は手の回復が遅いような気がします。
それに反して、麻痺があっても比較的歩けるケースって多くない?

リハアイデア

あれは、歩くといった行為そのものが、あまり一次運動野の関与が大きくなく(全くないというわけではありませんが)、他の部分の関与が大きいとされているからなのです。

では、歩行に関してはどれぐらい一次運動野の影響を受けるかというと、皆さんも想像していただけたら良いのですが、歩行中は足の細かな動きを意識することってそんなにないですよね。

だから、麻痺があっても歩行を獲得できるケースがあるということなのです。

逆に、このホムンクルスが示すように、手や顔の領域が大きいということは、それだけ、脳でコントロールされやすいってことにつながります。

つまり、一次運動野にはこのようにその部位ごとに動かす機能が異なるということになります。

まとめると、一次運動野は主に手の機能について影響を受けやすいということが考えられます。

サトシ

だから、一次運動野がやられる運動麻痺は手に障害が残りやすいんですね。

次に、一度障害を受けた一次運動野は回復するのかっていうことが気になりますよね?

一度損傷を受けた一次運動野はどうなるのだろうか?

一次運動野は運動を司る部分なので、そこに障害が起きると、もちろん運動麻痺が出現します。

一度損傷を受けた脳は完全には回復することはありません。

そして、そこを使わなくなると、どんどんその機能は失われます(いわゆる廃用症候群というやつです)。

しかし、近年ではこの運動麻痺に関してもある程度の回復の可能性があると、様々な報告がでてきています。


引用元:産総研研究記事より

参考

脳損傷によって失われた運動機能を肩代わりする脳の変化を解明産総研ホームページ

ここでは、この一次運動野が障害を受けても、しっかりリハビリを通して障害部位を使っていければ、障害を受けた部分ではない他の領域がそれを担ってくれいている、と報告されています。

特にこの一次運動野という部分は他からの連絡線維を多く持つと言われおり、そういった部分が運動回復には重要とされています。

サトシ

運動麻痺の回復には、他の脳機能の活性化が必要だということですね。
その通り!だから残存機能を見つける上でも脳画像が重要になるんだよね。

リハアイデア

一次運動野に関するまとめ

一次運動野の機能!
  1. 大脳皮質のブロードマンエリア4野にあたる部分
  2. 運動出力の出発地点
  3. 一次運動野にはホムンクルスといった体部位局在が存在する
  4. 障害により最も影響が出やすいのが、手の領域である
  5. 一次運動野の障害では、他の部位がその機能にとって代わる可能性がある

一次運動野の機能について、見やすくまとめた表もご覧ください。

サトシ

こうやって脳の機能を細かくみていくと、見えてくる症状の変化やアプローチの参考になりそうですね。
まずは基礎的なベースを知っておくことが、何より臨床では大事になってくるからね。

リハアイデア

一次運動野についての参考書籍はこちら!!

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